〒898-0003 鹿児島県枕崎市折口町109番地

診療案内

脳神経外科

診療日

診療受付時間:午前 8:00~11:30 午後 13:00~16:30

 
午前

小原

松山 

平野

松山

小原

榮樂

平野

榮樂

小原

大学

小原※

榮樂

午後 松山 松山  急患のみ 急患のみ 大学 - 

※診脳神経外科診察は完全予約制となります。初診・再診は予約をお勧めします。

診察は予約優先となりますのでご了承下さい。               

  ただし、救急患者は上記の限りではありません。              

※土曜日の小原医師は不定期です。お問い合わせください。          

診療概要

 脳神経外科では、脳・脊髄に関する病気に対応しています。頭が痛い・手足がしびれる・物がぼやけて見えるなどは脳疾患の初期症状かもしれません。当科へご相談ください。

 対象となる疾患には、以下のようなものがあります。代表的な疾患を提示しています

対応疾患

脳血管障害

脳梗塞

 脳血管の閉塞により脳の細胞が局所的に痛んでしまう状態です。高齢化に伴い多くなります。早期に来院するほど治療の効果が高くなります。

 

脳出血

 高血圧症が原因となり、脳内に生じる出血です。出血の大きさや場所、症状から判断し手術を行うか保存的に治療を行うか決定をします

 

手術・治療

被殻出血に内視鏡下血腫除去術

被殻出血

内視鏡下血腫除去術後

 

クモ膜下出血

 脳動脈瘤の破裂によるものが最も多く、再破裂を防ぐため、開頭術による脳動脈瘤クリッピング術や血管内治療による動脈瘤のコイル塞栓術が行われます。再破裂すると死亡率が高くなります。

 

脳動静脈奇型

 脳内の動脈と静脈が毛細血管を介さずに繋がっている(シャント:短絡)ために脳局所の虚血や脳出血を生じる病気です。患者数は多くありませんが、クモ膜下出血や脳出血の原因になります。

 

もやもや病

 脳内へ入る主幹動脈(内頚動脈が脳内で分岐する辺り)が細くなる病気です。不足する血流を補うため、血管撮影でモヤモヤと写る細かい血管ができるため,モヤモヤ病という病名がつきました。脳梗塞や脳出血の原因になります。

 

脳腫瘍

原発性脳腫瘍

 頭蓋内に本来存在すると考えられている細胞が腫瘍になったものです。良性腫瘍と悪性腫瘍に分けられますが、通常良性と考えられるものの中にも悪性になるものがあり、悪性度とは移行的なものです。一般的に良性腫瘍と考えられるものには、髄膜腫、下垂体腺腫、神経鞘腫などがあります。悪性と考えられるものの代表は神経膠腫です。神経膠腫の中には、さらに細かい分類があり、悪性度の低いものから極めて悪性のものまであります。また、最近増えてきたものに中枢神経原発の悪性リンパ腫があります

 

転移性脳腫瘍

 転移性脳腫瘍は脳以外にできた悪性新生物(癌や肉腫)が頭蓋内に転移してきたものですから、全て悪性です。癌の既往がある人は、頭痛・麻痺や感覚障害を感じた場合は、脳をチェックすることも大事です。

 

手術・治療

脳腫瘍

悪性グリオーマ

髄膜腫

 

頭部外傷

 頭皮の傷や頭蓋骨骨折の他、急性硬膜外血腫・急性硬膜下血腫・脳挫傷・外傷性クモ膜下出血などがあります。これらは、外傷後早期に生じるものです。

 

急性硬膜下血腫

 頭部外傷により生じる場合がほとんどです。部外傷により脳の表面の血管が損傷され、出血します。同時に脳挫傷を伴う場合もあります。

受傷後、比較的短時間で硬膜下に出血し、脳を圧迫する状況になります。挫傷を伴う場合は、脳自体の浮腫性変化もあるため重篤です。治療が遅れると脳ヘルニアで死亡する危険性が高くなります。交通事故、転落、ケンカによる殴打、スポーツによる頭部外傷などあらゆる状況で生じます。

頭部への強い衝撃を伴う打撲、外傷の場合はCT検査を行なう必要があります。 急性硬膜下血腫は緊急手術が必要になり得る疾病です。

 

手術・治療急性硬膜下血腫

 

 

血栓除去術後

 

 

慢性硬膜下血腫

 頭部打撲の後、2-3週間から2ヶ月くらいの間に徐々に硬膜と脳の間に血液が貯留してくる慢性硬膜下血腫があります。高齢者でよく転倒するようになり、認知症が進んで来た場合は、要注意です。

 

機能的疾患

てんかん

様々な原因により脳に傷がついた後、異常な電気信号が脳から発生するようになり、意識消失やけいれんなどの発作を起こすようになったものをてんかんと言います。頭部外傷・脳炎・脳梗塞や脳出血・脳腫瘍などが原因になります。発作が頻回に起こるようになると、危険であり、また脳機能が低下します。薬を内服することで、発作の強さや頻度を下げることができます。

 

顔面けいれん

片側の顔面の目の周囲、頬、口の周囲にピクピクとした筋肉の収縮が出現するものです。人生の後半になってから出現することが多く、筋収縮の起こる側の顔面神経が脳幹から出てくる辺りで顔面神経に血管が接触しているために生じる病気です。手術でこの血管を顔面神経から離すとよくなります。

 

三叉神経痛

顔面に痛みを生じる病気で上下の顎、歯茎に痛みを感じます。会話や食事、歯磨きなどにより誘発されます。原因は、同側の三叉神経が脳幹から出てくる辺りで三叉神経に血管が当たっているために生じます。手術でこの血管を三叉神経から離す痛みが消失します。

 

感染症

髄膜炎

脳を包んでいる髄膜と脳脊髄液腔に感染が生じるもので、細菌性とウィルス性があります。頭痛と発熱・嘔吐などの症状が出ます。脳脊髄液を採取し、感染の有無をチェックします。細菌性のものは抗生物質での治療になりますが、ウィルス性のものには通常の抗生物質は効きません

 

脳膿瘍

脳内に膿瘍を形成するもので、頭痛や発熱・神経学的脱落症状が認められることもあります。頭部CT・MRI・血液検査・脳脊髄液の検査などを行い診断します。

 

脳炎

脳実質に感染が生じますが、脳内に明らかな塊が画像上認められない場合があります。細菌性とウィルス性があり、細菌性の場合は最終的に脳膿瘍になっていくと考えられます。ウィルス性のものの中で、ヘルペス脳炎は意識障害が生じ適切に抗ウィルス薬を使用しないと致死的になります。

*感染症ではありませんが「脳炎」と言われるものの中には自己免疫が関与したものがあります。

 

その他

水頭症

水頭症は脳脊髄液の産生と循環、吸収量のバランスが崩れ脳脊髄液の過剰状態により脳組織が圧迫を受ける状態です。様々の原因で生じます。治療は原因に応じて適した方法が選択されます。何らかの原因で脳性髄液の循環が妨げられた非交通性水頭症の場合、内視鏡による交通性の回復を目指す手術(第三脳室底開窓術など)が行われます。脳脊髄液の吸収障害が原因になっている水頭症の場合脳脊髄液を腹腔に誘導するシャント術が行われます。高齢者の認知症や歩行障害の原因の一つになっている正常圧水頭症は、シャント術で改善します。

 

まだまだ、他にも脳神経外科領域の疾患はありますが代表的なものを掲載しました。心配な事、よく分からない病状がありましたらご相談ください。

 

機器紹介

ブレインラボ株式会社の脳神経外科手術用ナビゲーションシステム

 

 

小原病院では2021年よりブレインラボ株式会社の脳神経外科手術用ナビゲーションシステムを導入しています。

手術ナビゲーションとは、手術時の脳の三次元的な位置とCTやMRIなどの画像上の位置をコンピュータ上で一致させ、手術を支援する装置です。

これにより開頭する前から病変の位置が正確に把握できます。

 

ナビゲーションを使用すると、病巣の大きさ、位置、脳組織との関係が3次元で表示され、どこから、どの方向に、何センチメートル進めば標的に到達できるかが、リアルタイムに正確に分かります。

脳腫瘍、脳出血の手術の他、特定部分を正確に穿刺したい場合や生検術にも威力を発揮します。

 

装置は頭部固定装置に固定されるアンテナ、アンテナの位置を計測する赤外線カメラ、位置情報を計算し表示するコンピュータとモニターで構成されています。

 

CTやMRIや血管撮影など異なる画像を合わせて表示することも可能です。

 

医師紹介

小原壮一(理事長)

医学博士

専門医

 日本脳神経外科学会専門医

 日本脳卒中学会専門医

 日本神経内視鏡学会技術認定医

所属学会

 日本脳神経外科学会会員

 日本脳神経血管内治療学会員

 日本脳卒中学会会員

 日本脳神経内視鏡学会(技術認定医)

 日本脳腫瘍病理学会

 日本スポーツ協会 (スポーツドクター)

平野宏文(副院長)

医学博士

専門医

 日本脳神経外科学会専門医

 がん治療認定医

 日本神経内視鏡学会技術認定医

所属学会

 日本脳神経外科学会会員

 脳と免疫研究会(現 分子脳神経外科学会)会員

 日本小児脳神経外科研究会(現 日本小児脳神経外科学会)会員

 日本神経病理学会会員

 日本間脳下垂体腫瘍学会会員

 日本脳神経外科学会会員 代議員

 日本脳腫瘍病理学会会員(2012年 評議員)

 日本癌治療学会会員

 日本神経内視鏡学会会員

 日本脳腫瘍の外科学会会員(2017年 評議員)

 日本術中画像情報学会会員(2013年 世話人)

 日本脳卒中学会会員

 日本脳神経CI学会会員

 日本脳神経外科光線力学学会 (2016年 幹事)

榮樂直人

専門医

 日本脳神経外科学会専門医

 日本脳神経血管内治療学会専門医

所属学会

 日本脳神経外科学会会員

 日本脳神経血管内治療学会

 

松山 望

専門医

 日本脳神経外科学会専門医

 日本認知症学会専門医

所属学会

 日本脳神経外科学会会員

 日本脳神経外科コングレス

 日本認知症学会

 日本頭痛学会

派遣医師所属元

 鹿児島大学病院

 

 

診療実績

入院・外来患者数

  2019年 2020年 2021年
入院数 655 739 962
外来数 15,073 15,753 17,177

 

疾患別患者数(入院数)

(単位:件)

    2019年 2020年 2021年
脳神経外科 脳腫瘍 19 10 31
くも膜下出血 10 11 18
脳出血 44 68 71
脳梗塞 181 259 310
脳血管病変その他 29 26 34
慢性硬膜下血腫 15 31 48
頭部外傷 37 67 53
水頭症 18 7 16
脊椎・脊髄疾患 29 34 51
機能的脳神経外科 27 43 77
頭痛 1 2 0
感染症
(脳炎・髄膜炎)
31 8 6
その他 214 173 247
合計 655 739 962

 

手術・症例数

(単位:件)

    2019年 2020年 2021年
脳神経外科 開頭術 29 18 17
穿頭術 19 38 46
水頭症術 17 15 24
定位脳手術 1
血管内手術 20 21 22
その他 5 6 15
合計 90 98 125

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