治療食を少しでも、満足して食べていただけるように昼食の時間にベッドサイド訪問を行っています。入院中の食事説明をはじめ、食形態、食器が適しているか、嗜好食品やアレルギー食品の伝達忘れはないかなどの確認をさせていただいています。
患者様から、ご意見、ご感想を直接お聞きする事ができるため、献立作成時の参考にさせていただいています。
また、家庭の温かさを少しでも感じていただけるよう、手作りにこだわり日々の食事提供を行っています。
管理栄養士 5名
栄養士 2名
栄養事務 1名
調理師 4名
調理員 4名
調理補助 7名
調理員2名
栄養管理(栄養スクリーニング、栄養アセスメント、栄養管理計画、実施・チェック、モニタリング)
栄養相談・ミールラウンド・栄養情報提供書の作成 など
献立作成・食数管理・発注・検収
食品衛生管理・指導
直営
退院後も切れ目のない栄養管理をめざして
当院では、平成20年より栄養情報提供書の作成に取り組んでいます。
退院後、他の病院に転院される方、施設に入所される方だけでなく、デイサービスでの食事サービスや宅配給食など、退院後、食事に関するサービスを受けられる方に対して、入院中の食事内容や形態、禁止食品、栄養管理に係る経過などについて情報提供を行っています。
★年間栄養情報提供書の送付件数★
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入院生活の中でも、食事を通して季節を感じていただけるよう、毎月、行事食を提供しています。
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制限のある中でも、食事を楽しんでいただけるよう、毎週火曜日は変わりご飯(丼ぶり、炊き込みご飯など)を、毎週木曜日は麺類(ラーメン、うどん、そばなど)を提供しています。
栄養科は、平成30年より厨房直営化に向けて動いています。
その中で、人材不足は大きな課題となっています。
病院給食は、食事療法の多様化や、個別化が進み献立が複雑なため作業内容が難しく、また早出業務、365日休みなしの食事提供など人が集まりにくい職種の1つです。
そこで、『選んでもらえる職場』を目指して、まずは、調理師さんの大きな負担となっている、早朝業務の見直しを行いました。
「クックチル」とは、加熱調理後30分以内に冷却を開始し、90分以内に中心温度3℃以下まで急速冷却します。
その後、0〜3℃のチルド帯で衛生的に保存し、食事を提供するタイミングで最終加熱(再加熱)をする調理システムです。
わかりやすく説明すると、食品衛生管理を遵守し、時間と温度管理をしっかり行うことで、作りおきができるという事になります。
更に「ニュークックチル」は、盛り付けした状態で保管するため、当日行う作業は配膳のみとなります。
○従来の早出業務 5時出勤3人体制 |
○平成18年9月~朝食のみクックサーブからクックチルへ 5時30分出勤2人体制 |
○令和元年10月~朝食のみクックチルからニュークックチルへ 6時出勤2人体制 |
更に効率UPするため、リヒートウォーマーを購入しました。チルド帯(3℃以下)で保存。
朝食配膳時間までに自動で再加熱してくれます。
洗浄室が少しでも快適な空間になればと、ガス厨房機器のシリーズで、厨房内の温度上昇を効果的に抑えるための工夫を凝らした構造になっている涼厨仕様の洗浄機を導入しました。
※以前の洗浄機は、裏側に回って修理することもあるため、中央に設置されており、空いたスペースが狭く、人の移動に苦労していました。今回の洗浄機は壁に寄せて設置することができたため、空いたスペースが非常に広くなりました。
※剝がれていた床もきれいにコーティングしてもらいました。
※シンクの容量が大きくなったことで、床に置いたバケツの中で食器の前洗いを行うこともなくなりました。
その他にも
①洗浄室がとても涼しくなりました。
②洗浄機の音が静かなため、稼働している時も会話が可能となり、連携が図れ、仕事もスムーズになりました。
③食器をラックに並べ洗浄するため、洗浄機が稼働している時間が短くなりました。
④すすぎに使用する水量が以前の洗浄機と比較してとても少ないため、使用する水道代、水を温めるためのガス代、洗剤代のコストダウンに。(洗剤の使用量が、以前と比較し1/5量になりました。)
当院は、2005年の病院建て替え時、スチームコンベクションオーブンやブラストチラー(急速冷却器)を導入しました。約17年が経過し、食事の個別対応や咀嚼・嚥下機能を配慮した食事など、病院食も大きく変わり、慌ただしいピーク時には、容量が足りないなど、調理がしにくいこともありましたが、効率よく、さらに快適に作業ができるように厨房機器の入れ替えを行いました。
スチームコンベクションオーブンとは、オーブンとスチームを合わせたコンビネーション機能で温度と湿度を調整し調理ができます。 そのため、1台で「焼く」「煮る」「炊く」「炒める」「揚げる」「茹でる」「蒸す」「温める」などの加熱調理をこなすことができます。 |
ブラストチラーとは、調理した食品を90℃から3℃付近に急速に冷却することができます。調理直後、細菌は過熱によって死滅することがほとんどですが、時間がたつにつれ細菌が増殖、繁殖していきます。特に細菌が増殖する温度帯(約10℃から65℃)に滞在する時間が長ければ長いほど食中毒などのリスクが高まるため、大量調理の衛生管理にはブラストチラーは欠かせない調理機器の1つです。 |
リヒートウォーマーとは、自動再加熱機器です。加熱調理した料理を冷却した後、食器に盛り付けた状態でセットすると冷蔵保存~再加熱~保温を自動で行ってくれます。 |